語学を学ぶ
英語とフランス語が公用語として定められているカナダ。カナダの人たちの英語の発音がきれいなことはよく知られていますが、意外とフランス語も勉強できることは知られていません。たとえばケベック州の公用語はフランス語で、モントリオールでは英語とフランス語の勉強ができます。フランス語は、おもにケベック州と周辺都市の大学やカレッジで学ぶことが可能です。
英語学校の
種類
カナダでは留学生が対象の英語コースを、ESL（English as a Second Language）と呼んでいます。カナダの英語コースに留学する場合は「大学やカレッジのESLコース」または「私立の英語学校」のどちらかを選ぶことになります。
大学のESLの場合、大学に進学したい学生のために設けられているため、初級クラスを設けていない場合が多いです。カレッジの場合は初級レベルのクラスを持つ学校も増えています。大学やカレッジのESLは1学期（12～15週間）ごとにコースが修了するシステムをとっているため、入学時期が決められています。大学・カレッジの学生寮に入れるところもあり、アパートなどの情報を提供してくれる学校も多いです。キャンパスの図書館やコンピューター・ラボ、カフェテリア、スポーツジムなどの施設が利用できるのが、大学やカレッジのESL最大の魅力といえます。
私立の英語学校は、バンクーバーやトロントなどの都市部に多く開講されています。10～15人程度の少人数制クラスで、初級レベルから開講していて、自分の英語力に合わせて好きなときに好きな期間勉強できます。入学時期や終了日は決められていないことが多く、滞在先も紹介してくれます。
英語学校のコースの種類
一般英語
「読む・聞く・話す・書く」という4つのスキルをバランスよくアップさせるプログラムです。初級から上級までのレベルにクラス分けされています。
進学準備英語
大学やカレッジで学ぶための英語やスキルを習得するコースです。論文の書き方やプレゼンテーションなどを学び、大学やカレッジ入学に備えます。
ビジネス英語
ビジネスの場面で必要な英語とスキルを学ぶコースです。ミーティングの進め方やプレゼンテーションなどを学び、英語が使われるビジネスの環境で対応できるコミュニケーション力を習得します。
バケーション
夏休みなど、長期休みに参加できる短期プログラムです。英語の勉強だけでなく、アクティビティや観光などが楽しめます。大人向けと子供向けのプログラムが用意されています。
職業専門英語
医療、法律、技術分野など、特定の職業で使う英語を勉強するコースです。特定の職業で使われる単語や表現を学びながら英語を習得できます。
インターンシップ・プログラム
英語学校が地元の企業や団体で職業研修の機会を提供しています。インターンシップをするには、中級レベル以上の英語力が必要です。
英語検定試験準備
IELTSやTOEFLなど、国際的な英語検定試験のための対策準備コースです。
英語教師用コース
現在英語を教えている人または将来英語を教えたい人が対象の、英語教授法を学ぶコースです。
フランス語
教育機関
フランス語コースはFSL（French as a Second Language）と呼ばれ、ケベック州のフランス語学校に留学する場合はESLと同様に「大学か公立カレッジのFSLコース」または「私立の語学学校」で勉強することになります。ケベック州東部では、フランス語をカリキュラムに加えている語学学校が多いです。
カレッジのFSLコースは、18歳以上（高校卒業者）であればだれでも入学可能です。入学試験はありませんが、授業初日にクラス分けをするためのフランス語能力テストが行われます。カレッジの中には、フランス語の習得だけが目的であっても基礎語学力がないと入学できない学校もあります。初級レベルから受け付けるFSLコースもありますが、進学希望者を対象にしたアカデミック・コースのみの学校も多いです。ほとんどがフランス語系の家庭にホームステイをしますが、サマー・プログラムの場合は現地の学生が夏休みになるので、学生寮の利用ができる学校もあります。
私立の語学学校には、8～18歳までの学生を受け入れるところもあります。初心者から上級者までのコースがあり、ひとクラス10名前後の少人数制で、丁寧な指導をしてくれます。長期プログラムの場合はそれぞれの学期のはじめ、短期の場合は週単位、月単位で入学できる学校もあります。滞在先はホームステイがほとんどで、フランス語系、英語系のどちらの家庭を選ぶか事前に依頼することが可能です。
フランス語コースの種類は「英語コースの種類」と内容はほとんど同じです。「英語」の部分が「フランス語」に変わるだけなので参考にしてください。