大学・カレッジで
学ぶ
カナダの大学の教育レベルや質の高さは国際的に評価されていて、世界中からたくさんの留学生が集まっています。また、カナダには大学のほかに、数多くの公立や私立のカレッジがあり、職業訓練コースや大学編入のためのコースが提供されています。
カナダの
高等教育
カナダには州立と私立(少数)の大学があり、ほとんどが学位取得課程のほかにもコースを持っています。大学に進学するには、直接入学する方法と、公立カレッジの大学編入コースを修了して大学に編入する方法があります。公立カレッジには、大学編入コースのほかに幅広い分野の知識と実践的なスキルを習得できる職業訓練コースがあります。ケベック州の場合、初等・中等教育が11年間のため少し事情が異なり、大学に入るにはCÉGEP(セジェップ)と呼ばれるカレッジを修了する必要があります。

カレッジ・大学
出願書類
▪ 学校の指定の入学願書:ほとんどの学校のウェブサイトで、資料や願書の入手、オンラインによる入学申請が可能。
▪ 成績証明書:最終在籍学校の過去3年間、最新、最終のいずれかの成績証明書を出身校または在籍校より英文で出してもらう。
▪ 卒業証明書:出身校で作成。高校・大学に在学中の人は、在学証明書と卒業見込み書を英文で作成してもらう。認証については、最寄りの公証役場へ問い合わせよう。
▪ 申請料または登録料:C$100~C$250程度。学校指定の銀行口座に振り込む場合は、銀行から発行される外国向送金計算書のコピーを、銀行の送金小切手で送る場合は小切手を同封する。クレジットカードやオンラインでの支払いが可能なカレッジ・大学も多い。
▪ テストのスコア:スコアはテストセンターからカレッジ・大学に直接送られるため、学校を決めてから受験をする。テストについて
▪ ホームステイ先または寮などの手配依頼書:滞在先に関する申し込み書に自分の希望を記入して提出する。
公立カレッジ
カナダの公立カレッジは地域に根差していて、雇用人材の育成と成人教育の機関として、幅広い分野にわたり研修や就職に関係するプログラムを提供しています。入学基準は大学よりも多少低く、少人数クラスで対話方式の授業が行われています。就職に結びつく実践的なカリキュラムが組まれていて、常に最新のビジネスや産業をもとに編成されています。
多くのカナダのカレッジは、在籍学生に経験を積ませることを重要視しており、キャンパスで勉強しながら実社会で実習できる実践的プログラム(Co-op program)を用意しています。公立カレッジを修了するとサーティフィケート(Certificate)あるいはディプロマ(Diploma)を取得することができます。
カレッジには「~College」と呼ばれる学校のほか「~College of Applied Arts&Technology」「~College/Institute of Technology&Advanced Learning」と呼ばれる学校があり、4年間のプログラムで応用学位(Applied Degree)を出すカレッジが存在します。
カレッジの入学条件は高校卒業資格とTOEFL iBT 71~80またはIELTS 6.0~6.5程度の英語力が必要で、入学選抜試験はありません。英語力が基準に満たない学生は、カレッジ付属英語コースや提携する語学学校で英語力を高めてから入学することになります。
大学編入コース
カレッジで1年または2年間の勉強をし、大学の2年次または3年次に編入するためのコース。編入するには、大学が要求している成績と単位数を取得する必要がある。州ごとに編入システムが異なるので、コースを選ぶ際は大学への編入が可能かどうか確認しよう。ブリティッシュ・コロンビア州では単位交換制度が確立しているため、州内の大学への編入がスムーズにできる。
職業訓練コース
1年間のサーティフィケート・コース、2年間以上のディプロマ・コースがあり、幅広い分野の知識と実践的なスキルを習得することができる。4年間で職業に直結した応用学位が取れるコースや、大学院レベルの資格が取れるコースを提供しているカレッジもある。
大学
カナダには約100校の学位授与権を持つ高等教育機関(ほとんどが公立)があり、通常4年で修了に必要な単位を取得できる学士号課程のほか、ディプロマやサーティフィケートといった学位以外の修了資格が得られる1~3年のコースを持っているところが多くあります。
大学は9月に新学期がはじまり、翌年の4月または5月に終わります。2学期制または3学期制で、入学時期は2学期制の大学が9月と1月、3学期制の大学は9月・1月・5月に入学可能です。多くの大学が休み中の5~8月に受講できるプログラムを提供しています。
大学によっては大学院博士課程まで備え、高度な研究活動を行っており、学部・大学院レベルの幅広いプログラムを提供しています。ほとんどのキャンパスが都市部にあり、充実した設備が整っています。また、大学間で密接なネットワークが築かれているため、社会の最新の情報を反映させた質の高い教育が行われています。
入学選抜試験はなく、おもに高校の成績と英語力で合否が決まります。通常はエッセイや推薦状を提出する必要はありません。大学や専攻によっては、高校で特定科目の履修が条件になる場合もあるので大学に問い合わせてください。必要な英語力の目安は、TOEFL iBT 88~100、 IELTS 6.5~7.0程度。英語力が入学基準に満たない学生は、付属英語コースまたは提携語学学校で英語力を高めてから入学することになります。
学士号(Bachelor's Degree)
州や学科によって異なるが、修了に必要な単位を取得するまでに通常4年かかる。修了までの年数は、コースや学生の能力によって異なる。3年課程の単位を取得すると一般学士(General Pass Degree)、さらに4年課程の単位を取得すると優等学士(Honour’s Degree)を授与する州もある。また、4年課程を修了してもBachelor’s Degreeであって、Honour’s Bachelorでないプログラム(学位)もあり、そのほかにもさまざまなタイプがあるため、事前によく調べておくこと。
休学・認定
留学
日本の大学・短大・専門学校や大学院に在籍しながら、カナダの大学やカレッジ生活を経験し、専門分野を探求したいという人には1年間だけの休学・認定留学プログラムがおすすめです。休学・認定留学プログラムは、専門分野を中心に知識の幅を大きく広げる貴重な機会になっていて、高い人気を集めています。1年間限定で、カナダの大学・カレッジでカナダ人学生はもちろん、世界各国からの留学生といっしょに授業を受けることができます。休学・認定留学中にカナダの大学・カレッジで取得した単位が在籍中の日本の教育機関で認定される場合もあるため、在籍校に確認してください。
カナダで働きたい!という人は…
大学やカレッジ等の高等教育機関に在籍し、有効な就学許可証を持つ留学生は、学期中は週に20時間、休暇中はフルタイムで働くことができる。配偶者やコモンロー・パートナーも留学期間に合わせたオープン・ワークパミット(Open Work Permit)の取得が可能。また、留学生は就学修了後にPGWP(Post-graduation work permit)を申請し、オープン・ワークパミットを取得してカナダで働くことができる。