イギリス留学のすべてがわかる!

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渡航準備と生活

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イギリスに留学するには、さまざまな手続きや手配をすることなります。
パスポートの取得はもちろん、留学の条件によっては、テスト受験やビザ手続きが必要です。
そのほか、保険や留学中のお金の管理など、どんな準備が必要なのか紹介しましょう。

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プランニング

まずは、自分がどのようなプランでイギリス留学するのかを決めましょう。プランの決定には、さまざまなツールから情報を収集するのが重要です。本誌やウェブサイト、SNS、雑誌や書籍などで情報を得ましょう。また、自分が持っている疑問を直接相談することも大切。自分の周りの留学経験者を探したり、公的機関や学校などで開催されている留学イベントに参加したり、留学サポート団体のカウンセリングを受けてみて、いろいろな質問をぶつけてみましょう。

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地域・学校選び

まずは行きたい地域を決めます。決める上で注目したいのは、その場所の特徴や気候、治安、費用など。次は留学する学校を決めます。本誌でも学校をいくつか紹介しているので、参考にしましょう。よく考えて、自分に合った学校・コースを探しましょう。

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IELTSを受験

イギリスの大学・大学院や専門学校への留学には、原則としてIELTS(International English Language Testing System)のスコアで英語力を証明する必要があります。IELTS は、英語力を公正かつ多角的に評価するために開発されたテスト。世界受験者数は350万人で、世界140か国、11,000以上の教育・国際・政府機関等で採用されています。

テストは英語圏留学を目指す人の英語能力を評価するための「アカデミック・モジュール」と、英語圏で学業以外の研修や移住申請を行う人のための「ジェネラル・トレーニング・モジュール」に分けられます。いずれもリスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4 テストがあり、問題はアカデミックなものから実生活に則したものまで出題され、英語の運用能力を正確に測ることが可能となっています。筆記テストはペーパーペースで、スピーキングテストは生きたコミュニケーションを測定するマンツーマンの面接形式で行われるのが大きな特徴です。

留学する学校やコースの種類によって、通常のIELTS ではなくUKVI(IELTS for UK Visas and Immigration)を受験する必要があるため、必ず入学先の学校に確認しましょう。UKVI について、詳細はこちらから確認できます。

通常のIELTSIELTS for UK Visas and Immigration(UKVI)
ペーパーベースコンピューター受験ペーパーベースコンピューター受験
おもな対象者特に移民局や学校からUKVI 受験の指定を受けていない場合(※必ず学校に確認すること)▪移民局よりUKVI スコアの提出が求められた人
▪学校からUKVI 受験の指定を受けた人
内容▪ Academic Module
▪ General Training Module
▪ Academic Module
▪ General Training Module
▪ Life Skills A1/B1
会場全国16都市東京・名古屋・大阪東京・大阪東京
受験料25,380 円25,380 円
テストセンターにより異なる
IELTS for UKVI:29,400 円
Life Skills A1/B1:20,500 円
IELTS for UKVI:29,400 円
申込締切試験日5 日前
午後12 時
試験日3 日前
テストセンターによって異なる
IELTS for UKVI:
試験日6 日前
午前0 時
Life Skills A1/B1:
試験日3 日前
午前0 時
IELTS for UKVI:
試験日3 日前
午前0 時
申込先日本英語検定協会等ブリティッシュ・カウンシル等日本英語検定協ブリティッシュ・カウンシル
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パスポートの申請

パスポートは、ビザを申請するときに必要で、学校への入学申請時にもパスポートのコピー提出を求められる場合があります。持っていない人は出発6か月前までに取得しましょう。パスポートを持っている人は、滞在予定期間を含む有効期限が十分に残っているかをチェック。残りの期間が1年未満の場合は、新しいパスポートを取得しましょう。書類をそろえてパスポート申請窓口に申請すると、受理票(受領証)が渡されます。申請時に知らされる「旅券交付日」以降に、受理票と手数料を持ってパスポート申請窓口に行けば交付されます。申請から交付までは通常1週間程度かかります(土・日・休日を除く)。
外務省ウェブサイト

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ビザを取得

イギリスのビザはいくつかの種類に分かれています。それぞれの期間や学校・コースの種類に合わせて、適切なビザで渡航しましょう。
ビザの申請方法や必要な書類などは、UKVIのウェブサイトで最新のビザ情報をチェックしましょう。イギリスのビザはVFS グローバルで申請が可能。

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滞在方法を決める

留学する年齢や学校にもよりますが、イギリスに留学した場合は下記のような場所に滞在することになります。特徴や目的を考えて、自分に合った場所に滞在先を選びましょう。

  • 私立の寮制学校:ボーディング・スクールに留学する場合、学校の寮に入り、イギリス人生徒はもちろん、他国からの留学生や寮のスタッフ、その家族と生活します。年齢が上がると、勉強部屋兼寝室として、個室を与えられます。

  • ホームステイ:英語力の上達だけでなく、イギリス人の素顔、習慣や考え方などを知る機会となるホームステイ。一般家庭で家族の一員として生活するため、その家庭のルールを守ることが求められます。

  • 大学や専門学校の寮:ほとんどがキャンパス内またはキャンパスの近辺にある寮。シングルルームまたはツインルームで、必要最低限の家具が提供され、掃除もしてくれます。食事は、朝・夕食を出す寮もあれば自炊のところも。入寮は申し込み順なので、学生寮での滞在を希望する人は早めに手続きをするようにしましょう。寮には各国の留学生が生活しているため、自然と国際交流がはかれるというメリットがあります。

  • フラットや一軒家:18歳以上の留学生は、個人でアパートを借りたり数人でシェアすることができます。ただし、シェアをする場合は事前にルームメイトと費用の支払いなどについて、しっかりと話し合っておくこと。保証金や家賃の支払い方法、共同で使用する物の確認、掃除の分担、電話代、光熱費をどうするかなど、細かく決めておきましょう。シェアメイトは、学校に相談すれば掲示板での募集や学生の紹介をしてくれます。
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航空券の手配

ビザを取得し、滞在先などが決定したら航空券の予約をします。留学先の雰囲気に慣れるためにも、コース開始の1週間くらい前までにイギリスに入れる便を選びましょう。航空券には、正規運賃の航空券と正規割引の航空券、格安航空券の3種類があります。1年間有効、有効期限つき割り引き、払い戻し不可など、特徴や条件などが違うため、自分の留学のタイプや期間に合わせて選ぶこと。機内に持ち込める荷物や液体類などには制限があります。

また、手荷物のサイズや預ける荷物の重量についても規定があるため、航空会社のウェブサイトなどで確認します。日本からイギリスのヒースロー空港までは、直行便で東京(成田・羽田)から12時間程度。イギリスへはJAL やANA、バージンアトランティックなど、数多くの直行便が運航しています。

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海外旅行保険に加入

イギリスには健康状態や支払い能力に関わらず、医療が受けられる国民保健サービス(National Health Service=NHS)があり、6か月以上の留学の場合は、学生ビザ申請時に£150を支払うことでNHSが利用できます。6か月以内の留学の場合は、病気やアクシデントに備えて、必ず海外旅行保険に加入しておきましょう。それぞれの保険会社によって、サービスの内容や緊急時の対応などに違いがあるため、きちんと調べてから加入します。
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国際学生証をつくる

ISICカード(国際学生証)は、国際的に統一・認知されている学生身分証明書(International Student Identity Card=ISICカード)で、持っていると各種交通機関や美術館や博物館、映画館、劇場といった文化施設の他、飲食店及び宿泊施設等で割引や特典が受けられます。

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携帯電話・スマートフォン

留学先で携帯電話(スマートフォン)を持つ場合には、以下の3つの方法があります。

❶ 海外で使用可能な携帯電話を日本から持参する
❷ イギリスで購入・契約する
❸ プリペイド式の携帯端末を購入する

購入はもちろん、レンタルやプリペイドの場合でも、さまざまな会社が携帯電話のプランやサービスを提供しているので、自分の使用頻度をよく考えて決めましょう。どのような場合でも、保護者や関係者をはじめ、ホストファミリーや寮の責任者、学校の先生、信頼できる友人などに自分の電話番号を伝えておきましょう。

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ノートパソコン

授業のレポートやリサーチのためのインターネットの利用など、多くの場面で必要になるノートパソコン。イギリスで購入した場合は、日本語環境に設定できるか確認すること。イギリスの電圧は230ボルトで、周波数は50ヘル
ツ。プラグはBFタイプのものが多く、パソコンだけでなく日本国内用(100ボルト)の電気製品を持参する場合は、230ボルト用の変圧器が必要です。なお、ノートパソコンは故障を防ぐために渡航時に持参し、機内に持ち込みましょう。

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荷物の送付・持参

日本からイギリスに送付する物は、電化製品や本など、すぐに使用しないもの。持参する物は、搭乗と入国に必要な機内手荷物、到着後すぐに必要とする生活用品などです。ただし、機内に持ち込める荷物や食品には制限があるため注意しましょう。

  • 生活用品:歯ブラシ、スキンケア用品、日焼け止めなど、身体に使う消耗品は現地の製品が合わない場合もあるため、日本から持参しよう。ホームステイや学生寮に滞在する場合は最低限の物はそろっており、ベッドも机もあります。フラットに住む人は、生活に必要な物を買いそろえてから入居しましょう。

  • 常備薬:カゼ薬や胃腸薬などは、飲み慣れた薬を持っていると安心です。持病のある人は、日本のかかりつけの医者に英文の処方せんを書いてもらいましょう。体調が悪くなったときにイギリスの医者に見せれば適切な処置をしてくれます。

  • 学用品:おすすめなのは電子辞書です。ただ、故障したときに困るため、携帯に便利な英和・和英のポケット版の紙の辞書も持参しましょう。また、日本語で書かれた専門書・参考書も重宝します。
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銀行口座と送金方法

長期留学生が現地で生活費のやりくりをする場合、銀行口座を開いて日本から送金してもらう方法とインターナショナル・キャッシュカードを利用する方法があります。銀行口座を開く場合にはパスポートとお金を持って銀行に行き、受付で銀行口座をつくりたいことを伝えると手続きしてくれます。海外送金の方法は、郵便局や外国為替を取り扱う金融機関の窓口から留学先の銀行口座へ送金するのが一般的。インターナショナル・キャッシュカードは国内ではキャッシュカードとして使え、海外でも日本の普通預金口座から現地通貨が引き出せるのが特徴です。毎回手数料がかかるが、多くのATMで24時間365日利用できます。

カードをつくる

便利なカード

海外生活でのお金の支払いは、現金とクレジットカードの両方をうまく使いこなすのがコツ。クレジットカードは身分証明にもなり、現金を持ち歩かなくても支払うことができるので、18歳以上の場合は用意しておきましょう。また、必要な分だけ入金しておき、海外のATMでドルを引き出すことができる海外専用プリペイドカード「キャッシュパスポート」も便利です。

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入国審査

イギリス到着後は入国審査があります。基本的に入国カードとパスポートで審査を終えられるが、ビザや入学許可証などの提示を求められる場合も。審査が済むと、荷物を受け取って税関を通ります。申告が必要な物を持っている場合は、検査カウンターに並びます。申告する物がなければ緑のゲートへ進みます。

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滞在先までの道のり

学校のスタッフやホストファミリーなど、出迎えを頼んだ場合はきてくれた人を探しましょう。頼んでいない人は公共交通機関で滞在先へ。ヒースロー空港からロンドン市内に向かう場合は「ヒースロー・エキスプレス」が便利です。タクシーの場合は、伝統的な「ブラック・キャブ」に乗って滞在先へ向いましょう。

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滞在先のルール

寮やホームステイ先に着いたら、シャワーやトイレなどの共用スペースの使い方、食事の時間や門限などを確認します。その場所のルールを確認せずにいると、無用なトラブルをまねくことも。英語が通じない場合は紙に書いて説明してもらうなど、うまくコミュニケーションをとりましょう。

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街の雰囲気を知る

駅やバス停、郵便局、銀行、スーパーマーケットなど、日常生活で利用する場所をチェック。また、通学に電車やバスを利用する場合、チケットの買い方や所要時間などを確認しておきましょう。“Tube”と呼ばれるロンドンの地下鉄には、1 日乗り放題のチケットなどがあるため便利です。

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在留届

海外に3 か月以上滞在する場合、その地域を管轄する日本国大使館または総領事館に、在留届を提出する必要があります。在留届を出しておくと、留学生は日本政府の行政サービスや緊急連絡が受けられます。詳しくは外務省「ORRnet」のウェブサイトを確認しましょう。

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イギリス国内を移動

イギリスを鉄道で移動する場合は、“16-25 Railcard”の購入がおすすめ。
1 年間有効でチケットが 3 分の 1 割引されます。「もっと安く旅行がしたい」という人には長距離バス(Coach)。市内中心部から離れた場所に停留所があり、鉄道より安く国内を移動できる交通機関として愛用されています。

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緊急時の対応

警察、消防署、救急サービスは、すべて「999」に電話すれば呼び出せます。緊急時には999( 緊急性がない場合は101)に通報しましょう。また、大都市には警察補助員がおり、警察官といっしょにパトロールしています。道を教えてくれたり、防犯のアドバイスがもらえます。

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薬局

薬が必要な場合は、その薬を持参するか、薬の名前を医師に書いてもらい、持参します。NHSを利用した処方の場合は、標準の料金がかかります。NHSに加入していない場合は、保険の請求のために領収書をもらいましょう。なかには、夜中まで営業している薬局もあります。

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お金

イギリスの通貨単位は、ポンド(£)と補助単位のペンス(p)。100 p=£1。紙幣は£50、£20、£10、£5 の4 種類あり、スコットランドでは£1 紙幣が流通しています。硬貨は£2、£1、50p、20p、10p、5p、2p、1ペニーの8 種類。ちなみに、£1 硬貨は最近新しくなりました。

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チップ

イギリスでは、タクシーの運転手とレストランの接客係にチップを渡すのが普通です。チップの標準は代金の10~15%です。レストランの多くでは自動的にサービス料が追加されるため、チップを置く前に確認しましょう。パブやバーで飲み物を買った場合は、チップを置く習慣はありません。

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パスポート紛失

もしパスポートをなくしてしまったら、最寄りの日本大使館・総領事館に届け出て、早急に再発給の手続きをとりましょう。紛失時のパスポート発給手続きには、発給申請書のほか、盗難届、戸籍謄本(抄本)、警察等からの証明書、写真2 枚(タテ4.5㎝×ヨコ3.5㎝)などが必要です。

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カード紛失

クレジットカードなどをなくしたら、できるだけ早く発行会社に連絡をとりましょう。再発行を希望する場合は、念のため警察の紛失届け受理証を持って行きます。また、ロンドンのバスや地下鉄構内で落とし物や忘れ物をしたときには、London Transport Lost Property に届けましょう。

お得な学割情報

生協や飲食店、映画館、衣料品店など、多くの場面で学生割引を受けることができるサービスが「TOTUM」。詳細はこちらから。

日本から持って行くと便利な物

旅行用ガイドブック/クイックルワイパー/ホッカイロ/使い捨てマスク/日本を紹介する本/サングラス/絆創膏/糸ようじ/箸

どんなときも安全を最優先に

日本と同様に海外のどんな国でも、夜になるとそれなりの警戒心が必要な場所があります。渡航先に着いたら、近づかないほうがいい場所を学校のカウンセラーやホストファミリーに聞いておきましょう。また、知らない土地で生活する場合、その土地の環境や習慣に馴染み、治安に関する状況を見極めるまでは、警戒する気持ちを忘れないようにしましょう。外国に行ったら、「自分の身は自分で守る」のが基本です。どんなときも「安全を最優先」にする生活と行動を心がけることです。

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