【POINT】
- 日本人の生徒が留学する場合、私立校に入学する
- 保護者がイギリスに在住する場合以外は、私立寮制学校(ボーディング・スクール)に入学する
- ガーディアン(後見人)が必要
- 16歳になると全国統一テスト(GCSE)を受験する
- 18 歳で全国統一テスト(GCE-A レベル)を受験する
イギリスの小学校から高校までの学校教育には、「それぞれの生徒が自分で考え、社会の中で自分の能力や価値を発揮できる人間になる」という目的が根本にあります。勉強だけではなく、緑豊かな学校の敷地でスポーツや音楽、地域と関わる活動などを通して、数多くの経験ができます。
イギリスの小・中学・高校は90% 以上が公立校。ただし、保護者がイギリスに在住する場合を除き、留学生は私立校にしか入学できません。留学生は私立の寮制学校いわゆるボーディング・スクールに入学し、イギリスの伝統的教育が受けられます。ボーディング・スクールでは勉強や学びの他、生徒同士が助け合いながら生活するという要素も含まれているため、自然に思いやりの心が養われます。
5歳~7歳の生徒は日本の幼稚園にあたるプレ・プレパラトリー・スクールに通い、7歳~13歳までの生徒はプレパラトリー・スクール、13歳~18歳までの生徒はシニア・スクールで勉強します。イギリスでは日本の“卒業して学歴を積み重ねる”形式ではなく、全国統一試験を受けて資格を取得し、それが学歴になる“検定試験制度”になっています。シニア・スクールでは14歳から統一テストのための勉強がはじまり、16歳でGCSEを受験します。また、18歳になると、イギリスの大学の入学資格として最も広く認められているGCE-Aレベルを受験することになります。
これらのテストは大学入試の代わりに設けられているため、その結果が大学進学などの進路を決定づけます。そのため、GCE-Aレベルでは志望大学が指定する科目を勉強し、受験する必要があります。特に高校生がイギリスに留学する場合は、年齢ではなく、自分の学力に合わせた学年に入学することをおすすめします。
18歳以下の生徒がイギリスの学校に留学するには、保護者が長期滞在する場合を除いて、後見人となるガーディアンが必要です。ガーディアンは、自分で手配するか留学サポート団体へ依頼しましょう。
最近では1学期間~ 1年間、日本の小・中・高校を休学してイギリスのボーディング・スクールで勉強する体験留学のパターンで留学する生徒も増えています。体験留学の場合、イギリスでの単位を認定してくれる日本の中学・高校もあります。帰国後を考えて、日本の在籍校に確認してみましょう。
また、夏休みを利用した短期のサマー・プログラムも人気です。英語ができなくても参加でき、英語を勉強しながら他国からの生徒たちといっしょに、スポーツやアクティビティなどを体験します。一般的に2~6週間の短期プログラムのため、気軽に参加できます。
統一テストの種類
GCSE (General Certificate of Secondary Education)
イギリスの中等教育を受けた生徒が受験するテスト。日本の中学3年・高校1年で勉強する知識と同等程度の内容が出題されます。14歳から受験のための勉強がはじまり、16歳までに受験します。必修科目(英語、数学など)と選択科目(音楽、演劇、地理、歴史など)があり、約20科目の中から通常8~10科目を選び、受験します。
GCE-Aレベル (General Certificate of Education, Advanced Level)
<スコットランドの統一テスト>
スコットランドでは15歳~16歳でNational4やNational5と呼ばれるテストを受け、大学進学を志望する生徒は17歳で4~5科目を受験。スコットランドの大学に入学するには、3~5科目の受験が必要です。
学費を含めた費用の目安
£44,000~£65,000(年)
小・中・高校留学に役立つウェブサイト
イギリス留学ガイド 2023-2024
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