アートへの理解が深いイギリスでは、各都市のいたるところで、日常的に芸術に触れられる機会が散りばめられています。美術館や博物館は「入場無料」「有志の寄付」「学割」など、多くの人がアートを気軽に楽しめるようになっています。250年以上の歴史がある世界最大の大英博物館やヨーロッパ屈指のナショナル・ギャラリーをはじめ、近現代アートを扱うテート・モダンなど、その魅力は尽きません。また、ウエストミンスター宮殿やカンタベリー大聖堂など、世界的に名高い建造物も、イギリスが誇る芸術のひとつといえます。

イギリスは世界最大のファッションの発信地。創業150年以上の伝統的なファッションブランドから、日々誕生しているデザイナーブランドまで、常にイギリスのファッション業界は注目を集めています。イギリスで生まれたファッションブランドをカンタンに挙げるだけでも、ヴィヴィアン・ウエストウッド、バーバリー、ポールスミス、フレッドペリー、トップショップ、ハリスツイードなど、世界的に知られているものばかり。イギリスの人々はマーケットやショップで自分らしさを表現できる物を見つけ、思い思いのファッションを楽しんでいます。

世界中の人々を魅了してきたイギリスのUKミュージックは、ジャンルを問わずいつの時代も世界の音楽業界をリードしてきました。60年代にはビートルズやローリング・ストーンズ、レッド・ツェッペリン。70年代にはデビット・ボウイやセックス・ピストルズなど、数多くのミュージック・レジェンドを生み出し、その名前を挙げるだけでもキリがないほど。コンサートやライブも多くの場所で行われ、1970年から続くグラストンベリー・フェスティバルをはじめとする野外フェスティバルは、音楽ファンでなくても一度は足を運んでみる価値があるでしょう。

シェイクスピアを生み出した国として知られるイギリスは、まさにエンターテイメントの聖地。特にロンドンのウエストエンドは、ニューヨークのブロードウェイと並んで世界最高峰を誇っており、「オペラ座の怪人」「マンマ・ミア」「レ・ミゼラブル」などの名作が生まれた場所として知られています。また、日本でも大ヒットした「ハリー・ポッター」シリーズはもちろん、「英国王のスピーチ」「リトル・ダンサー」「ブリジット・ジョーンズ日記」など、数々のイギリス映画が世界中で観られています。ショートアニメ「羊のショーン」もイギリス作品です。

イギリスはフットボール（サッカー）を筆頭に、ゴルフ、ラグビー、クリケットなど、世界中で愛されているスポーツの発祥の国です。世界最高峰といえるフットボールリーグ「プレミアリーグ」は、世界中のサポーターが手に汗を握って自分の愛するチームを応援しています。また、世界4大テニストーナメントのウインブルドン、全英オープンゴルフ、F1が開催されるシルバーストン・サーキットなど、国際的なスポーツイベントが各地で開催されています。英国王室主催のロイヤル・アスコットは、競馬界と社交界の大イベントとして、大いに注目されます。

ガーデニングの本場であるイギリスには、美しく独創的な公園やガーデンが点在しています。イングリッシュ・ガーデンの歴史は17世紀にさかのぼり、「ガーデンの歴史はイギリスの歴史」といわれるほど。リーズ城、ブレナム宮殿、ボドナント・ガーデン、キュー・ガーデンなど、有名な観光地となっています。また、ピーター・ラビットの故郷として知られる湖水地方には、100年以上前から変わらない美しい風景がそのまま広がっています。ロンドンにも大小無数の公園が存在し、イギリスの人々がいかに自然を愛してきたかがうかがえます。